【奇跡】志田達哉八段に快勝!〈王冠戦本戦入り〉

皆様、こんにちは。

明けましておめでとうございます。本年も、ゆるーくブログをやっていきますが、よろしくお願いします。


今日は、1月5日、囲碁の日です!!

今年は、囲碁界でも打ち初め式が中止となるなど、囲碁ファンの方々と交流する機会が減り残念ですが、意外と「ブログ見てるよ」との声を有難いことに、ちらほら聞くので、昨年よりかは更新します!!

対局情報だけは、勝てば早く更新してますので、気になる方はチェックしてください(^▽^)/



【目次】

昨年の振り返り「昨年起きた西岡の三大ニュースとは?」

今年の抱負「目指すは三段昇段!」

王冠戦予選決勝の振り返り( vs 志田達哉 八段)

④おわりに



新年一発目のブログということで、

昨年の振り返り今年の抱負を述べていこうと思います。


☆昨年の起きた、西岡の三大ニュースといえばーー

立命館大学の卒業

緊急事態宣言の影響による公式戦の2ヵ月延期

広島アルミ杯本戦進出


大学卒業したことが何より大きく、勉強時間が増えました(^▽^)/

おかげで、昨年の成績は15勝7敗(0.682)でした。


☆今年の目標は、ずばり!!

「三段昇段」です。

昇段まで残21勝。昨年の勢いを持続、いや、更に加速すれば達成できるはず!!

今年は、丑年ということで、モォーーーれつ(猛烈)に邁進します。



さて、今回取り上げる棋譜はーーーーー。

☆王冠戦予選決勝で激突した、志田達哉八段との一戦です。


【棋戦】 第62期王冠戦予選決勝

【対局日】2020年11月12日

【持時間】3時間

【対局者】黒:志田達哉 八段 (日本ランキング24位)

     白:西岡正織 二段 (同161位)※対局日時点


現局面は、29手目まで進行した局面です。

下辺から左辺にかけた黒の勢力 VS 上辺から左辺にかけた白の勢力

といった構図になっております。

白模様を広げていくか黒模様を制限していくか?どのポジションに打つのか?

考えることは山ほどあり、悩みが尽きません。


さて、ここで29手目(下辺に二間開き)に打たれた時の、私の脳内を覗いてみましょう

①「黒模様を制限しに行くと、逆襲が怖いな」

②「模様の張り合いは、少し足りなさそう」

③「先ずは模様を張りながら、相手の模様を脅かすか」

ということを考えており、選ばれた次の一手は・・・?

白30の左辺のツメ!!

地味ではあるが、双方模様の分岐点である為、非常にでかい。

こういった攻防が続く序盤戦で、持時間3時間の内、既に両者1時間近くを消費していた。

次の黒31は当然の一手である。

なぜなら、この一手は「黒模様を広げながら白模様を制限する」という一石二鳥の手であり、逆に白に打たれると勢力分布図が大きく変わるからだ。

この次の一手も非常に悩ましい。

「そろそろ荒らしに行くか?もう一回力を溜めるか?」

ここで選んだ選択は・・・

白32のケイマ、「力を溜める」だ!

すぐ荒らしに行くと、黒が厚くなり、上辺はいられた時に強く戦えないと考えたからだ。

この一手一手の”何とも言えないやり取り”こそが、囲碁の醍醐味とも言えよう。

この後、黒33と更に荒らしてきたため「そろそろ黒地に入らなければ」ということで、白36より、黒模様を荒らしに行く。

白54までなれば、下辺を大きく荒らすことに成功し、ここでペースを掴んだ。

この黒模様の中でも”どのように荒らすか”ということで繊細な攻防が続きました。


なんとこの時点で、両者の消費時間は2時間半ずつ!?


この後すぐ秒読みに入り、一進一退の攻防の結果、130手まで打ち進め、白中押し勝ち


各棋戦で活躍する志田達哉八段に、快勝することができ大きな自信になりました。

これで王冠戦初の本戦進出です。

本戦の持時間はなんと、各4時間!!

長引けば、対局試合終了まで10時間程かかりそうですが、体力もしっかり鍛え、序盤中盤終盤、碁石たちが躍動するよう、本戦も邁進していきます。


近頃また、某コロナウイルスの感染者が増えてきていますが、体調管理をしっかりし、共に乗り越えていきましょう!

それではまた。

囲碁プロ棋士【西岡正織】official site

●にしおか まさお。 ○日本棋院中部総本部所属 ●平成29年入段、令和4年三段 ○令和2年立命館大学卒 ●和歌山県出身 ○平成10年3月26日生まれ