平成渾身の手合(vs 山田規三生九段)
皆様、こんばんは。
先日、元王座の山田規三生九段と公式戦で激突したため、その碁を紹介します。
その前に、問題です。
Q.山田規三生九段は、力で振り回す戦いの碁を得意とし勝ち星を積み重ねたことからある異名が付きました。その名前は?
①ハンマー
②ブンブン丸
③タヌキ
(解答は最後にします)
私が院生の頃、山田規三生九段はNHK杯に出場するなど活躍していながらも院生師範を務めており、当時は大変お世話になりました。
その先生と公式戦で対局できるというのは感慨深いものがあります。
この対局を、NHK杯で勝者が対局終了後に行う『今日の私の一手』形式にしたダイジェスト版でお届けします。(対局日:2019年1月31日)
私の黒番です。
ここまでの流れとしては、左辺の白地と上辺の黒模様を消し合う一進一退の攻防を繰り広げたところです。右辺の地がどうなるかが勝負の鍵を握ります。
そこで現局面の最終手で山田九段は、△と打ちました。これは実利を稼ぎに来た欲張りな手で、黒としては中央の薄さを突いていかなくては地合が足りません。
その時に放った、私の一手は・・・
83手目(黒1)のカタツキです。
この手の意図は、黒7まで先手で右辺の形を決め、中央の白一帯を攻めようという意図です。
その後、黒9の急所へ打ち、黒13までコンビネーションが決まりました。先ほどまで白地ができそうな一帯でこれだけ威張れれば黒好調です。
この後も難しい戦いが続きましたが、最後はなんとか勝利をもぎ取りました。
偉大な先生に勝つことができ、自信につながりました。令和の時代も頑張ります!
さてさて、お待ちかねの解答のお時間です。
A.②ブンブン丸
山田規三生先生は、詰碁作家としても有名であり、読みの力がずば抜けているからこそできる力技の棋風ですね。
他にも面白い異名がついた棋士がいますので調べてみてください。
最後にもう一問
Q.私の異名は何でしょう?
A.I don't know.
それではまた。
(2019年10月号『月刊碁ワールド』の"ザ・プロファイル"にて、この対局とともに紹介されましたので追記しておきます。)
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